共同養育・共同養育計画書

両親が離婚後もお互いに子育てに関与することを共同養育といいます。

日本以外の全ての先進国では離婚後も両親が共に親権を持つ選択制共同親権制度を採用しており、父親も子育てに関与するということが珍しくありません。一方、日本は離婚すると片方の親が親権を持つ単独親権制度を採用しており、離婚後は多くのケースで母親が親権を持ち単独で子育てをしています。

先進諸国のすることが常に正しいわけではありませんし、新しい物や新しい考え方が常にベストであるとも限りません。ですので、何でもかんでも他国に合わせる必要はないのですが、この共同親権・共同養育に関しては、子供の健全な成長のために日本が採り入れなければいけない制度・考え方の一つです。

共同養育は親の離婚という外傷的体験を確実に乗り越えることを一つの目的とした慎重かつ賢明な子育て方法であり、単独養育よりも多くの良い点があることは世界各国の研究や世論調査が実証していますが、共同養育ならではのデメリットがあることも理解しておきましょう。

家庭によって様々な共同養育の形があるのでどの方法が良いのかを一概に述べることはできませんが、子どもの年齢や性格や精神的な成熟度、兄弟の有無、親子間の関係、住んでいる場所、両親の仕事、祖父母や親族の存在などの項目を一つずつ考慮して決定していくことが求められます。

離婚後はひとりの親、ひとつの家の方が子どもは安定するというのは科学的根拠もない離婚神話に過ぎません。むしろ子どもの精神状態を悪化させ、問題を抱えた大人にしがちであることが明らかになっています。

悪しき慣習に従う必要はありません。「あなた」ではなく「子ども」にとってどんな形が一番良いのでしょうか。良親ならば一度真剣に考えてみてください。